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かんてい通信

かんてい通信 第025号 題名:2013年地価公示雑感

 3月21日に国土交通省より平成25年地価公示の結果が発表されました。
 全国平均の変動率を用途別にみると、住宅地△1.6%、宅地見込地△3.4%、商業地△2.1%、工業地△2.2%となっており、全国的に依然として下落を示しましたが、下落率は縮小し、上昇・横ばいの地点も大幅に増加し、一部地域において回復傾向が見られるようになってきました。
 ここで、全国の全用途における地価上昇率の上位5地点は下記の通りです。

順位           所在地変動率
1宮城県石巻市須江字しらさぎ台1丁目3番323.6%
2岩手県上閉伊郡大槌町大槌第16地割字大石前20番4915.0%
3宮城県石巻市広渕字町南一308番14.3%
4宮城県石巻市新栄1丁目14番313.5%
5千葉県市川市塩浜3丁目17番1212.2%

 上位1〜4位の地点は、津波による浸水を免れた高台の地区や被害が軽微だった地域に該当し、被災住民の移転需要や復旧事業関係の土地需要などから地価が上昇している地点です。
 昨年度の過熱した上昇傾向からは幾分落ち着きを取り戻したものの、依然として高い上昇率を示しており、土地価格の高騰が復興の妨げとなる懸念が生じています。
 5位の地点は、東京湾岸の大型物流施設の設置が増えている工業地域であり、当該施設用地への需要が拡大していることに伴って地価が上昇している地点です。
 近年、インターネット通販等の拡大や外資系物流会社の進出等により、大型物流施設用地への需要は拡大し続けており、工業地の地価上昇の要因となっています。また、物流施設に特化したJ−REITも昨年新たに2つ上場し、大型物流施設の不動産市場への好影響が今後も期待されます。
 次に、全国の全用途における地価下落率の上位5地点は下記の通りです。

順位           所在地変動率
1北海道紋別市本町5丁目19番1△16.0%
2北海道留萌市錦町3丁目41番1△14.9%
3山口県周南市みなみ銀座2丁目17番△14.3%
4北海道増毛郡増毛町畠中町3丁目80番5外△13.4%
5北海道苫前郡羽幌町南3条2丁目1番11外△13.2%

 下落率1〜5位の地点は、いずれも地方の商業地域であり、収益性、繁華性等の衰退により需要が減少し、地価の下落傾向が継続している地点です。
 地方商業地域では、郊外の路線商業地域への移行に加え、高い容積率を生かしたマンション用地としての需要が無いこと、再開発による活性化が難しいことなどの要因により、地価回復への新たな需要が生み出せていない状況です。
 地方商業地域で生じている問題は、商業地に限らず、将来、日本各地に広がっていくことも予想されるため、今から問題解決方法を見つけることが必要と思われます。

 2013.3.27(執筆者:不動産鑑定士 西田直樹)

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