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かんてい通信

かんてい通信 第026号 題名:金融緩和とJ−REITの動向

 平成25年4月3、4日に日銀の金融政策決定会合が開かれました。日銀総裁が白川方明氏から黒田東彦氏に交代して初めての会合で特に金融業界から次元の異なる金融緩和がどの程度の緩和なのか注目が集まっていましたが、大方の予想を超える緩和が実施されたため、ポジティブサプライズとなり日経平均株価はで4月3日358円、4日272円、5日199円さらに土日を挟んで8日358円と4日間で約1,187円(9.9%)上昇しました。
 昨年(2012年)1年間で日経平均が20%上昇して7年ぶりの大幅上昇と騒いでいたのですが、わずか4日間でその半分弱の上昇をしたのですから次元の異なる政策といっても過言でないかもしれません。
 その金融政策の概要は以下のようなものです。
 『(1)「量的・質的金融緩和」の導入
 日本銀行は、消費者物価の前年比上昇率2%の「物価安定の目標」を、2年程度の期間を念頭に置いて、できるだけ早期に実現する。このため、マネタリーベースおよび長期国債・ETFの保有額を2年間で2倍に拡大し、長期国債買入れの平均残存期間を2倍以上に延長するなど、量・質ともに次元の違う金融緩和を行う。
  ―中略―
 BETF、J−REITの買入れの拡大(全員一致)
 資産価格のプレミアムに働きかける観点から、ETFおよびJ−REITの保有残高が、それぞれ年間約1兆円、年間約300億円に相当するペースで増加するよう買入れを行う。―以下略― 』
 不動産についてはJ−REITの買入れの拡大を掲げています。既に約2年間買入れを行なっているので日銀のバランスシート上、J−REITは2012年末で0.11兆円計上されています。そして今回の発表では今後2年間で0.17兆円まで買い入れを増やす見通しとなっています。
 買入れ基金の創設を発表した2010年10月の決定会合から始まる政策のもと、実際にJ−REIT指数はどのような動きを示したかというと上昇・下落・大幅上昇という感じでしょうか。チャートは以下の通りです。


       












                      出典:ADVFN

 具体的な数字(終値)は2010年10月964.09、10年147.41、11年834.36、12年10月1052.81そして12年1114.68、13年4月25日現在終値1604.74となっています。
 この一連の動きの捉え方は様々かと思いますが私は「日銀の買入れが決まって思惑で一旦上昇したけれども実際に買入れが始まってみると、その効果は不発に終わり指数は下落した。しかし昨年の政権交代劇で再び上昇機運が高まり政府と日銀は本気でデフレ脱却を目指すものと確信を深めるごとに指数は上昇を続けた。」のように感じています。過去2年強で日銀は月額平均45億円程度J−REIT買入れてきたわけですが上昇のタイミングはいずれも将来の見通しが変わった時であって実際の買入れという行為では無いということが言えると思います。やはり景気は気からということでしょうか。

 2013.04.25(執筆者:不動産鑑定士 井上 尚)

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