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かんてい通信

かんてい通信 第041号 題名:消費税引上げの不動産への影響

 消費税が今年の4月に8%に引き上げられてから数ヶ月が経過しましたが、いくつかの不動産統計などを見ると未だに消費税引き上げによるであろうマイナスの影響が収まっていないようです
 不動産は土地と建物等に分類され、売買等にあたり、土地には消費税が課税されませんが、非事業者である個人等が売却する場合を除き、建物等には課税されます。
 そこで、過去に消費税が5%に引き上げられた平成9年前後における不動産統計、地価動向などから消費税引き上げによる不動産への影響について検討してみたいと思います。
 消費税が5%に引き上げられた平成9年前後における図1住宅着工指数及び図2地価公示における地価変動率は下記のとおりです。

          図1 住宅着工指数















           出典:国土交通省の数値を基に指数化

        図2 地価公示における地価変動率















                    出典:国土交通省

 図1によれば、消費税引き上げ前の平成8年に指数が大幅に上昇し、平成10年には指数が大幅に下落していることから、消費税引き上げは住宅市場へマイナスの影響を与えたように思われます。
 また、図2の地価変動率を見ても、消費税引き上げ後の平成10年(H11地価公示)、11年(H12地価公示)と地価下落率は拡大しており、消費税引き上げは地価へもマイナスの影響を与えたように見えます。
 なお、前記の住宅着工指数、地価変動率の変化は、必ずしも直接的な消費税だけの影響とは断定できませんが、消費税引き上げ前後に変化が表れていることから、少なくとも何らかの影響を与えたのではないかと推測できるのではないでしょうか。
 紙面の都合上、図は省略しますが、消費税が日本に初めて導入された平成元年前後における住宅着工指数及び地価公示における地価変動率の概況は後記のとおりです。
 消費税導入後の平成2年は住宅着工指数が上昇しており、消費税導入による影響は無いように見えます。
 しかし、平成3年には、指数が大幅に下落しますが、これはいわゆるバブル崩壊の影響によるものです。
 地価についても、消費税導入後に大幅な上昇をしており、消費税導入による影響は無いように見えます。
 この最初に消費税が導入されたときは、経済が非常に好調な時期であり、消費税導入による不動産へのマイナスの影響はほとんど無かったように思われます。
 以上から、経済が立ち直りの兆しを見せ始めていた平成9年の消費税引き上げ後の不動産への影響を参考に、今年4月の消費税引き上げ後の不動産への影響を検討すると、ようやく明るさが見え始めていた不動産へのマイナスの影響が出る可能性が高いように思われます。さらに、来年10月には消費税が10%に引き上げられる予定であり、不動産へのマイナスの影響が出てから回復するまでに、さらに時間がかかる可能性が推測されます。
 なお、消費税が課税されるのは建物等だけであることから、消費税引き上げの影響をより受けやすい地域は、不動産価格に占める建物価格の比率の高い地域であると思われます。
 2014.7.31(執筆者:不動産鑑定士 西田直樹)

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